諸行無常

スポット屋 taka

2014年04月15日 23:58

近所に、本当何十年も前からほったらかしにされて、眺めるたびに朽ち果てて行くハコスカがある。




諸行無常とはこのことで、この世に存在するすべてのものは、同じ状態を保つことなく移り変わっていき、永久不変なものなどないということを体現している。

当時はその存在そのものが羨望の的であったであろうこの車も、兵どもが夢の跡の様なこの有様だ。

もちろん、大事にされているオーナーも存在する。しかし、大方はその存在に飽き、新しいものに乗り換えて行くのが世の常だ。

古いものを大事にすることも大事である。伊勢神宮の遷宮の様に、一度潰して新たに建て直すことも実は新しくも古いのである。

古くて大事にしなければならないもは、技術の継承であって建物そのものではない。これが日本の大方の考えだと私は信じて止まない。

車においても、性能・技術の革新は必要である。しかし、そこに受け継ぐべき伝統や魂まで否定することはないと思う。

今はその車の本来持つ個性や特徴までも、コストダウンと言うなのもとに否定され、なりを潜めている。

この車のメーカーもグローバルやらコストダウンのもとに、個性はもとより車そのものが否定され、挙げ句の果ては工場そのものが否定されてしまったことで、その受け継ぐべき場所、そして伝統が消えてしまった。

この車もそうだが、そのメーカー自身も一度スクラップになり、新たな材料として部品になる方が良いのではないか…
そして、新しくも古い伝統を引き継ぐべく出直した方が良いのではないかと思う。

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